• 蘭姐麗(らんじぇりー)

女性専用 快感と癒しを「風俗」で買う女たちを読んで~うわべだけの快感と癒しはお金で買わない~



2019/1/7

■それぞれのお店のカラーが見えたオーナーインタビュー

女性向け風俗界隈でトップの座に君臨しているといっても過言ではない有名店舗のオーナー・経営陣の登場するインタビュールポは必見で、それぞれのお店の特色をオーナーや経営陣が直接語っているために、そのお店の特色がわかりやすく伝わってきた。


客層・在籍キャストの特徴・教育体制・安心して利用してもらえるような工夫など

ホームページだけでは見えにくい、現状がわかる。また男性オーナーが考える女性心理

ついては経営者目線の本音が見えた。


それぞれのお店が独自のビジネス路線を持ちつつも、「女性をよろこばせたい」と口を揃えて言う。目的は何にせよ、これだけ店が急増する中で愛されるお店になるには、大変なこと

だろう。知名度を確実にあげ、広告サイトの上位ランキングを目指すにはそれなりの資金力が必要と思う。ランキング上位だからといって、必ず良店とも限らない。細々と営業していてもいい店はあるはずだ。店を決めかねている利用者にとってはわかりやすいガイドだろう。


SNS、顔出しをしていなくても、確実に顧客を獲得しているお店もあるならば、キャストに対して、プライバシーを守っているわけだ。利用者側としては、顔を見たいという気持ちもあるけれど「間違いなく満足させられるキャストが派遣できる」と言い切るお店の心意気も評価したいと思う。


■不快に思った表現・配慮が足りない表現など

「濡れた?」「イッた?」「感じた?」「フェラは?」「本番は?」「その先は?」

著者の女性利用者に対するインタビューで目立った表現だ。


上記の表現、女性はエッチの際に特に前の3つ「濡れた?」「イった?」「感じた?」等言われて冷めてしまった経験はないだろうか。


ほとんどの女性たちが感じることは、男性の「濡れた?」「イッた?」「感じた?」という言葉や行動に疲れやプレッシャーを感じている。ただ寄り添って欲しい、軽く触れあっているだけでもいいのに、力任せに手マンなり指入れされて、痛い経験や苦痛を味わった経験やパートナーに頼みにくい事をプロに委ねている。男性の興味本位も理解出来るが、インタビューで度々出てくる聞き方や表現は受け入れがたかった。


オーナーインタビューで、どこのお店でもそうだと語っているが、

「女性とエッチが出来てお金がもらえる」

安易な考えで求人募集に応募してくる男性が後をたたないと言っている。

取材でお世話になったお店の方も、そういった応募の問い合わせが絶えないとも聞いたし、募集をしていないのに、応募してくる場合も多いと聞く。需要が多いのは確かであるけれど

そういった男性が増えてほしくないと願いたい。


■共感出来ない表現

正直、男性著者に何がわかるんだ!という気持ちで手にとったこの本。

カップルコースの同行取材、やはり来たか!というガッカリな展開だった。著者の興味本意しか感じられなく本物ではない。取材や興味本位での見学は訳がちがう。世に伝えようというスタンスはわかるが、目を覆いたい表現ばかりであった。しかしながら、こうしたサービスを利用しているカップルがいるのは事実。本当のカップルに許可を得て取材するくらいの

気持ちでやってほしかった。


12時間拘束のレンタル彼氏という表現、確かに利用者が予約している時間は店側・キャストにとって「拘束時間」なのかもしれないが、夢から冷める表現だった。

まとまった金額が投資出来ないと、利用出来ないお店もあるということも明らかになってきた。が・・・身の丈にあった利用法、ハマりすぎずに綺麗に遊ぶということも心得なければいけない。


また女性利用客が値切り行為をしている事に関して、それが昼間の主婦に気をつけろ・・・というくだり。某サイトの女性ライターが激白しているが、本当ならば残念な話であるがどういうつもりで明かしたのか。また、マナーを守らないお客の話を、自分のプレイ中に話すキャストがいたとしたら、プロ失格だ。お金を払いお宅の愚痴を聞きに来ているわけではないのだ。


また「本番を持ちかけられたら?」という問いに対し「さらっと受け流しますよ(笑)」と答えていたが、この(笑)に疑問だ。笑って誤魔化してほしくない場面だった。


こういう人もいるみたいですよ・・・とか時間外だけど、一緒の時間を過ごしてくれる人もいるみたいで・・・とか利用者やキャスト、店の信用が無くなるあいまいな表現は、利用を考える人にとって、余計な心配をあおる話だ。また楽しく利用していた人に対しても配慮に欠ける発言であるし、同じ女性としての心情を理解していないと思うので全く共感出来ない。それを面白いとネタにしている著者も、男性目線であるゆえに仕方ないのかもしれない。


さらには、冒頭で女性向けソープランド閉店のいきさつに触れていたが、男性キャストの接客本数がこなせなく長続きしなかった・・・とあるが、お粗末すぎる解釈だ。そんな単純なものでは無い。


女性が人目を気にしながら店舗型風俗店へ行き、プライバシーを守りながら安全に、トラブルなく利用することが難しいという問題が第一にあると思う。冷やかし、女性客を狙った恐喝行為など色々と問題が起こるであろう。現状の出張スタイルであっても、待ち合わせを狙ったなりすまし行為なども予測される。被害にあっても訴えにくい案件である。

こうした男根至上主義という根深い社会背景があるかぎりは、店舗型の女性向け風俗店の

誕生は不可能だ。


■境遇によって違う価値観が明らかに

どのような人が女性向け風俗を利用しているのか・・・。これからデビューという方も含め、年齢、境遇、女性の抱えている問題、性的趣向・願望において、お店選びから利用の仕方まで随分と違ってくるものだ。価値観も違う。業界が盛況しているのは、特殊性癖を持つ人など性に対する多様性が女性にもある事の証明だろうとも思う。


今後、性的なことを抜きにしても、こういった男性たちの役割はもっとあるはずだ。

ホストでもない、レンタル彼氏でもない、便利屋とも違う・・・お金で買う事に違いないが、まだ隠れたニーズは掘り起こせるのではないかと感じた。


うわべだけのサービスならすぐに飽きられる。キャストは、現場に行くこと以外に、SNSでの発信、メール対応、日記の更新など、やる事や期待も高く求められている。



■正しい知識を身に着ける重要性

著書でも、無料・無届で女性に性感マッサージを提供しているものについて触れている。

利用は結局のところ自己責任であるが、事実、割り切って利用をしているケースも少なくない。需要があると知り、個人で始める人も数多い。SNSではもはや把握しきれない。


今に始まったことではないけれど、施術師や男性セラピストの逮捕劇も後を絶たない。

逮捕・報道される時は、100%施術師側が徹底的に叩かれるのも事実だ。

逮捕時のコメントも「同意の上だった」が決まり文句。


風営法の届け出に関しての知識は、現場に届いているのだろうかと不安になることもある。接客や、テクニック、ルックス・・・それだけでなく、現場にいる者も風営法の根本や細かなルールを理解していなければ、安全にサービスを提供出来ないのではないだろうか。

利用する側もどこまでかの線引きはしないといけない。


以前取材でお世話になったお店に聞いた話、プレイ中にも気をつけなければならない行為があるという。男性器を模型にしたディルドでは物足りなく、体に装着して使用するペニバンは、よりリアリティが増す。法に触れない擬似挿入を思いつくかもしれない。しかし異性間におけるペニバンの挿入行為・・・これは違法の可能性ありとの事。気になる行為は、今一度確認が必要である。



◇女性専用 快感と癒しを「風俗」で買う女たち

◇著者・ハラ・ショー

◇徳間書店 ¥1500(+TAX)



~うわべだけの快感と癒しはお金で買わない~

らんじぇりー



















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